歯科医院の求人を見たときに、「歯科助手」と「受付」の2つを募集しているのをみたことはありませんか?
実は歯科助手と受付といっても、どんな仕事をするのかは歯科医院によりさまざまなのです。
ここでは
・受付専任のスタッフがいる歯科医院はあるのか?どんな歯科医院なのか?
・受付にはどんな役割が求められているのか?
についてご説明します。
「受付」だけを専任で置いている歯科医院はめずらしい?
実際には「受付」という職種で募集していても、手が空いているときや忙しいときは歯科助手業務もおこなう、という歯科医院が多いと思います。
ひとくちに「歯科助手」や「受付」と言っても、歯科医院によりさまざまなのです。
・歯科医師のアシストなど、診療室のことだけ担当する
・アシストから受付・レセプト業務を担当する
・受付・会計・予約などを担当する
・受付・予約管理などに加えレセプト(医療事務)も担当する
受付だからといって、受付だけの仕事だと思って応募するとミスマッチにつながる可能性があるので、自分がどんな仕事をしたいかをはっきりさせて、面接などで確認することが大切です。
しかし、最近では歯科医院でも患者さんへの対応などを重視した歯科医院も増え始めています。
そのため、受付専任のスタッフを常時置き、患者さんに寄り添った高いレベルの接遇ができるようにしている歯科医院もあります。
では、どんな歯科医院が「歯科助手」の業務と分けて、「受付専任」のスタッフを置いているのでしょうか?
「受付」と「歯科助手が」分かれている歯科医院はどんなところ
受付専任のスタッフを置く傾向として
・患者さんが多く、予約の管理や対応が難しい
・院長の方針で接遇を重視している
・都心中心部
などの点があげられます。
忙しい歯科医院だと、治療をしながら患者さんの対応をするのが難しいため、受付専任のスタッフを置いている場合があります。
しかし、スタッフの数が充実していないとできないことなので、面接時にスタッフ数も聞いてみるといいかもしれません。
歯科医師1人と歯科助手のみ、などの歯科医院の場合は、人手が足りておらず、忙しくても受付に人を回せない場合もあるので歯科助手が受付も兼務していたりします。
また、院長の方針で、受付専任のスタッフを置いているところもあります。
審美に注力している歯科医院にも言えることですが、内観にこだわって高級感のあるイメージを作っている歯科医院もあります。
そのような歯科医院の場合は、歯科助手と受付を分け、受付は白衣ではない制服を着ている場合もあります。
受付の人がコンシェルジュのような制服を着ている歯科医院も増えてきています。
その他、都心部の場合だと、特にオフィスビルに入っている歯科医院や、ビジネス街の歯科医院には受付スタッフがいる場合が多いです。
確かな理由はわかりませんが、患者さんには忙しいビジネスマンが多いので、急患や予約の変更に対応しやすくしているのかもしれません。
また、同じビルに入っている他の会社と雰囲気を合わせている場合もあるでしょう。
受付専任のスタッフがいる歯科医院では、特に「受付=歯科医院の顔」と考えています。
では、どんな人を求めていて、どんなことを求めているのかみていきましょう。
受付に求められること
先ほどもお話ししたように、受付専任のスタッフは特に「歯科医院の顔」として考えられています。
患者さんからすると、医師も受付も同じく歯科医院の顔かもしれませんが、歯科医院側から見た場合の受付への期待が変わってきます。
受付専任の人に歯科医院がいちばん求めるものは「接遇」スキルです。
接客とは、お客さん(歯科医院の場合は患者さん)への対応のことを言いますが、接遇は相手のことを考えて対応することをいいます。
歯科医院では
・患者さんに寄り添い、患者さんの気持ちを理解する
・笑顔や明るさで患者さんの不安を和らげる
ということを重視し、いちばん初めに患者さんと顔を合わせる受付に、その役割を求めています。
受付が患者さんのことを理解することで、患者さんの考えを歯科医師に伝えることができます。
また、笑顔で明るい対応をすることで、患者さんの不安を和らげることができ、リラックスして治療を受けてもらえます。
患者さんがリラックスしていると、歯科医師も治療がしやすくなります。
しかし、歯科助手や歯科衛生士の場合、治療のアシストなどをしながらの受付業務になるため、限界があります。
受付専任のスタッフを置いている歯科医院では、受付を患者さんへの対応・やりとりに専念してくれる「接客のプロ」として考えているのです。
まとめ
歯科助手や受付とひとことで言っても、歯科医院によって任される仕事が違うことがおわかりいただけましたか?
・その歯科医院での仕事内容を確認すること
・自分がどんな仕事をしたいかを伝えること
が大切です。
また、受付専任の場合は、特に「患者さんへの丁寧な対応」が求められるので、接客経験がある人はアピールにつながるでしょう。