あなたは仕事を探すときに何を重視しますか?
給料?お休みの日数?保険など福利厚生でしょうか?
ここでは「健康保険と厚生年金」のこと、社会保険完備の歯科医院で働くほうがいいのか?についてお答えします!
質問者紹介
「保険ってやっぱり大事。将来的に安定できる保険に入れてほしいな」
Bさん
学生時代にバイトしていた歯科医院に助手としてそのまま就職。手取りの金額を重視したい。「健康保険とか年金とかわかんない。お金とかどうなってるの?」
目次
Q.社会保険完備ってどういうこと?
求人情報誌や求人サイトをみていると、おすすめポイントに「社保完備!」と記載されているのをみたことはありませんか?
社保完備とは「社会保険完備」のことです。
労災保険と雇用保険は原則加入することになっているので、一般的に「健康保険と厚生年金があれば社保完備」といわれています。
労災保険と雇用保険も入職時に確認しておきましょう。
Q.健康保険に入って、厚生年金には入らないということもできるの?
まず、歯科医院の「健康保険」には2種類あることを知っておきましょう。
「協会けんぽ」は「都道府県協会けんぽ」という組織があって、これに加入している歯科医院などで働く人が入るものです。
「歯科医師国保」は歯科医師国保組合という組合が自治体ごとにあり、各市町村で運営されています。歯科医院が歯科医師国保に加入していれば入ることができます。
そのため、歯科医師国保のときは、歯科医院が厚生年金なら厚生年金に入り、厚生年金でなければ個人で国民年金に入ることになります
Q.協会けんぽと歯科医師国保はなにがちがうの?
【例外】東京都の場合
東京都のみ「東京都歯科健康保険組合」というものがあります。給付内容や保険料の免除は協会けんぽと同じです。
協会けんぽより保険料の負担額が少なくなります。
また、東京都には「歯科医師国保」がありません。
東京都の歯科医院などで働く場合の健康保険は「協会けんぽ」か「東京都歯科健康保険組合」のどちらかになります。
Q.協会けんぽ・歯科医師国保のそれぞれのメリットは?
歯科医師国保は協会けんぽよりも保険料の負担が軽く済みます。その代わり、給付内容は自治体によってはないものもあります。
Q.扶養の範囲内で働くにはどうしたらいいの?
あと、協会けんぽは育休中に保険料の免除が受けられますが、歯科医師国保は育休中も保険料を納める必要があります
Q.厚生年金は入れるほうがいいの?
年金は老後にもらえる年金の他に
・遺族年金
・障害年金
があります。
国民年金の場合は、子どもがいる場合のみ、子どもと配偶者に支払われます。受給できるのは子どもが18歳を迎えて初めての3月31日まで。以後は支給停止です。
厚生年金だと、子どもや配偶者だけでなく、親や孫、祖父母まで受給の対象になります。また受給期間に決まりがなく、支給停止がありません。
しかし、国民年金は収入が少なければ、「免除・減額」申請することができます。
30歳未満で所得が一定以下の人は「若年者納付猶予制度」もあります。
猶予や減額、免除にした場合も、後で追納することができるので安心です。
Q.歯科医院が厚生年金に入っていると、誰でも入れるの?
【厚生年金に加入しないといけない歯科医院】
・常に5人以上の従業員が勤務している
・法人である
【厚生年金に加入する従業員】
・歯科医院が厚生年金に加入している
・週の労働時間が30時間以上である
Q.健康保険と厚生年金がそろっている社会保険完備のほうがいいの?
保険や年金に関しては、求人を探すときや働き方を見直したいときだけではなく、生活にも知っておくと役立つ知識です。
自分がどんな働き方をしたいのか
・お給料の手取りは減らしたくないのか?
・手当や将来的な保障が充実しているほうがいいのか?
具体的に考えるときの参考にしてみてくださいね!!
(監修:永島社労士事務所 永島篤史先生)
Aさん